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『信じられない航海』 

書名:信じられない航海
著者:トリスタン・ジョーンズ
訳者:宮本保夫
発行年:1990年9月
発行所:舵社
原書:The Incredible VOYAGE,1977


死海とチチカカ湖をヨットでセーリングする、という計画を実行に移した著者の航海記録。
1970年代です。
まず死海を航行しその後チチカカ湖を目指します。
死海は、アラビア半島北西部に位置、海抜下1,250フィート(=海抜マイナス418メートル)、塩湖。
チチカカ湖は、南米に位置、海抜12,580フィート(=海抜3,810メートル)、淡水湖。
この二地点は内陸に位置するので、ヨットをトラックや人力で運搬してます。

前半は早い展開です。スタート地点のニューヨークから、地中海、死海、紅海、アフリカ東岸、喜望峰、大西洋、アマゾン川、カリブ海、と一気に疾走します。
後半は南米北岸、パナマ運河、南米西岸、チチカカ湖、マットグロッソと、南米についての詳細な描写です。


船はどうすればどう動くのか、船上での生活、
といったことについて私は全く知らないのですが、とても楽しめた本です。
ユーモアの効いた文章で、読物としても楽しめます。

始めはこの冒険の凄さがイメージ出来なかったのですが、
読み進めるうちに段々と引き込まれていきました。
エライこと実行しちゃった船長さんだなー。何度か死にそうな目に遭ってますし…。

内容は多岐にわたり、
船の歴史諸々、航海中の出来事、立ち寄った場所の歴史や1970年代の情勢、
地理、動植物、などなど。
人物描写も詳しいです。
仲間を募集したり、現地の人々と知り合ったり、昔からの知人に偶然あったり。
友好的な人やそうでない人との出会いや出来事など。

DOLプレイしているせいか、
大航海時代に栄えた港は20世紀ではどうなってるか、南米征服者たちの軌跡、
といった記述があると目が釘付けになってしまいました。

コロンブス以前にアメリカ大陸に到達した人々について、まとめてありました。
西暦1世紀、古代ギリシアのトレミー(=プトレマイオス)が作成した世界地図には、
南米大陸西岸が記述してあるので、
当時の人々(フェニキア人かギリシャ人かエジプト人かペルシャ人かもしくは他の民族)は
太平洋横断して到達していたのではないか、とのこと。
これは著者の仮説ではありますが、中々興味深いです。
私は、コロンブスより前に到達していたのはヴァイキングくらいしか知らなかったもので。

最後に本文をいくつか抜粋↓

[p.57上段から引用]
北海の船乗りたちの間では、帆船での三大不要物は手押車と傘と海軍士官だという格言がある。今日私達はこれが誤りであることを証明した。傘は、紅海の焼けつくような太陽の中では大きな恩恵であった。しかし残りの二点が船にないことについては、感謝した。

[p.80下段から引用]
(船乗りたちは目的地に到着=ARRIVEするのではなく、目的地を取ってくる=FETCHなのである)。

[P142上段から引用]
(略)、船のことで感傷的にならない性格の私なのに、バーバラ号を手放すのはとても辛かった。私たちは数多くの冒険を通じていつも一緒であったし、バーバラ号は決して私を見捨てなかった。だがチチカカ湖へ行くのには大きすぎる。だから手放さねばならないのだ。

[p.156上段から引用]
ペルーのうら寂しい水の枯れた海岸にある辺鄙な片田舎では、泣き叫ぶ子供を黙らせるのにはいまだに「シシー、静かに!ほらドレークが来るよ!」と言う。

p.[163下段から引用]
「危険に直面したときや疑問のあるときは、帆を上げて出ろ」これほど真実を語る言葉はない。


[ 2006/12/01 20:22 ] [DOL関連]書籍 | TB(0) | CM(0)

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